絵の具でカフェオレ色の作り方・配合の比率は?

絵の具

やさしくて落ち着いた印象を与える「カフェオレ色」は、イラストやデザイン、クラフト制作など、さまざまな場面で使いたくなる色です。ですが、絵の具でカフェオレ色を再現しようと思うと、思った以上に難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、「絵の具でカフェオレ色を作る方法」について詳しくご紹介します。具体的な配合比率や、使用する絵の具の種類、理想的な色味を出すコツ、アレンジ方法など、実践的な内容を盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてください。

カフェオレ色とはどんな色?

「カフェオレ」とは、フランス語で「ミルク入りコーヒー」を意味し、その名の通り、コーヒーにミルクを混ぜたときのやさしいブラウン系の色合いを指します。

カフェオレ色の特徴

  • 柔らかく温かみのあるブラウン系

  • やや明るめの中間色

  • ベージュやアイボリー、モカと似ているが、よりコーヒーらしい深みがある

色のイメージ

  • ナチュラル、リラックス、ほっこり、北欧風、やさしさ、温もり

この色を絵の具で再現するには、「茶色(ブラウン)」と「白」をうまく混ぜて、自然なミルク感のあるトーンに仕上げるのがポイントです。

【基本】カフェオレ色の作り方と配合比率

では、さっそく絵の具でカフェオレ色を作ってみましょう。ここでは、アクリル絵の具や水彩絵の具、ポスターカラーなど、一般的な絵の具を使用している方向けにご紹介します。

使用する基本の色

  • 茶色(ブラウン)

  • 白(ホワイト)

基本の配合比率(目安)

ブラウン:ホワイト = 1:3

この比率で混ぜると、やや明るめでミルク感のある、まさに「カフェオレっぽい色合い」が再現できます。

作り方の手順

  1. パレットに少量の茶色を出す

  2. その3倍程度の白色を加える

  3. よく混ぜ合わせて様子を見る

  4. 色味が濃ければ白を追加、薄すぎれば茶色を少し加えて調整

色の調整テクニック

「なんだか理想のカフェオレ色にならない…」というときは、以下の調整テクニックを試してみましょう。

● もっとまろやかにしたいとき

  • **クリーム色(黄みの白)**を少し混ぜる

  • オレンジ系ベージュ系を少量加えると、温かみが増す

● もう少し深みがほしいとき

  • ブラウンの量をほんの少しだけ増やす

  • 黒をごく少量混ぜると、落ち着いたトーンに

● コーヒー感を強めたいとき

  • 焦げ茶(バーントアンバー)を使うと、苦味を感じるような色味になる

他の色を使ってブラウンから作る方法

もし手元に「茶色の絵の具」がない場合でも、他の色を組み合わせることでブラウンを作ることができます。

例1:赤+青+黄色

赤:青:黄 = 2:2:1

  • この配合でくすんだ茶色が作れます。

  • そこに白を加えればカフェオレ色に。

例2:オレンジ+青

  • 補色同士の組み合わせで自然なブラウンに。

  • 白で調整すれば柔らかなカフェオレ色に。

絵の具の種類別の注意点|水彩・アクリル・ガッシュ、それぞれの特徴とは?

カフェオレ色を作る際、使用する絵の具の種類によって発色の仕方や混色の感覚が異なります。たとえば、水彩絵の具は透明感があり、アクリル絵の具は重ね塗りに強く、ガッシュはマットな仕上がりになります。

ここでは、よく使われる3つの絵の具――水彩絵の具、アクリル絵の具、ガッシュ(不透明水彩)――それぞれの特徴と、カフェオレ色を作るときの注意点をご紹介します。

◆ 水彩絵の具でカフェオレ色を作るときのポイント

水彩絵の具は、絵を描く過程で水の量を調節して色の濃淡を表現できる、非常に繊細で扱いやすい絵の具です。ただし、混色の際には注意が必要です。

特徴

  • 透明感があり、紙の白さが透けて見える

  • 色が乾くと薄くなる(ドライダウン)

  • 水を含むとにじみやすい

注意点

  • 思ったより薄くなるので、乾くときの色味を考慮して濃いめに作る

  • 水分が多すぎると色がにじみすぎて、カフェオレのやさしい色味がぼやけてしまう

  • あらかじめ試し塗りをして、乾いたときの色を確認するのがコツ

おすすめの調整方法

  • 白を加えるときは「不透明白(ガッシュの白など)」を使うと、発色が安定しやすくなります

◆ アクリル絵の具でカフェオレ色を作るときのポイント

アクリル絵の具は、乾くと耐水性になるため重ね塗りに強く、さまざまな素材に描ける万能タイプの絵の具です。色の再現性も高く、初心者からプロまで広く使われています。

特徴

  • 発色が鮮やかで強い

  • 乾燥が早く、水に溶けにくくなる

  • マット~ツヤありまでさまざまな仕上がりが可能

注意点

  • 色が濃く出やすいので、白をしっかり多めに加えるのがポイント

  • 乾燥が早いため、パレット上での混色はスピーディーに行う

  • 乾いたあとの色味は水彩より変化が少ないが、若干沈むこともある

おすすめの調整方法

  • 「チタニウムホワイト」を使うと発色がしっかりして、カフェオレ色らしい濁りのない柔らかさを表現できる

◆ ガッシュ(不透明水彩)でカフェオレ色を作るときのポイント

ガッシュは水彩絵の具の仲間ですが、不透明でマットな仕上がりが特徴。紙の白さに影響されずに、狙った色をそのまま表現しやすいのが魅力です。

特徴

  • 発色がはっきりしていて、マット(つや消し)の質感

  • 水彩絵の具よりも隠ぺい力が強く、下地の色を覆いやすい

  • 塗り直しや重ね塗りにも比較的強い

注意点

  • 混色した際の色味がそのまま画面に出やすい分、色のバランスがダイレクトに反映される

  • 水を加えすぎるとムラになりやすい

  • 乾くとひび割れや粉っぽさが出ることがあるので、水分量の調整が重要

おすすめの調整方法

  • 白をしっかり混ぜることで、クリーミーなマット調のカフェオレ色がきれいに再現できる

  • 他のガッシュ色(ベージュやオーカー系)との相性もよく、混色でニュアンスを出すのも◎

絵の具の種類によって、カフェオレ色の印象は変わる!

同じ「カフェオレ色」を目指していても、使う絵の具の性質によって、色の出方や仕上がりの質感は大きく異なります。たとえば、水彩絵の具では柔らかく透明感のあるカフェオレ色に、アクリルではくっきりした発色に、ガッシュではしっとりマットな質感になります。

「どの質感が自分の作品に合うか?」を考えながら絵の具を選ぶと、より理想的な仕上がりに近づけるはずです。

実例:カフェオレ色の使いどころと配色アイデア

カフェオレ色はナチュラルな雰囲気にぴったりで、他の色とも合わせやすいのが魅力です。

配色例1:ナチュラルカラーでまとめる

  • カフェオレ色+生成り+オリーブグリーン+サンドベージュ
    → 北欧風、自然な色合い

配色例2:ガーリーでかわいい雰囲気

  • カフェオレ色+くすみピンク+ホワイト+ライトグレー
    → ふんわり系のイラストにおすすめ

配色例3:モダンでおしゃれに

  • カフェオレ色+チャコールグレー+ブラック+ゴールド
    → 大人っぽく高級感のある仕上がりに

絵の具でカフェオレ色を作るときのコツまとめ

ポイント 解説
白を多めに使う ミルク感が出て柔らかくなる
濃すぎたら白を追加 少しずつ調整しながら混ぜるのがコツ
絵の具の種類に注意 水彩とアクリルでは発色が違う
他の色でも代用可能 ブラウンがないときは赤・青・黄で作成

よくある質問(Q&A)

Q1. カフェオレ色とベージュは何が違う?
A. ベージュはより明るく、黄みが強い傾向があります。カフェオレ色は少しコーヒーのような深みがあり、ベージュよりも落ち着いた印象になります。

Q2. 思ったより暗くなってしまいました。どうしたらいい?
A. 白を足して調整するのが一番簡単な方法です。少量ずつ混ぜるのがポイントです。

おわりに|絵の具で自分だけのカフェオレ色を楽しもう

カフェオレ色は、配合の比率や使う色によって、少しずつ印象が変わる奥深い色です。「白と茶色」というシンプルな組み合わせから、さまざまなニュアンスを作り出すことができます。

大切なのは、少しずつ色を混ぜながら、自分のイメージする「カフェオレ色」に近づけていくこと。完成したときの満足感は格別です。

イラスト、雑貨、クラフト、インテリアデザインなど、ぜひいろんな場面で自分だけのカフェオレ色を活用してみてください!