クリーム色は、やわらかく温かみのある色で、インテリアやイラスト制作など幅広い場面で活用されます。
絵の具でクリーム色を作るにはどの色を混ぜればよいのか、また白がない場合に代用できる色について詳しく解説します。
クリーム色の作り方
クリーム色を作るには、どのような色を混ぜればよいのでしょうか?基本の配合や色のバランスについて詳しく説明します。
絵の具でクリーム色をつくるには?混ぜる色と比率は?
クリーム色は、基本的に「白」に「黄色」や「赤」を加えて作られます。この色は柔らかく温かみがあり、ナチュラルな雰囲気を演出するのに適しています。
配色によっては、より明るく軽やかな印象を与えることも、落ち着いた上品な色合いに仕上げることも可能です。
調整次第で用途が広がり、イラストやデザイン、DIYなど多くの場面で活用できるため、混色のポイントをしっかり押さえておくと便利です。
基本の混色比率
- 白(ベース):70~80%
- 白はクリーム色の明るさと柔らかさを決定する基礎となる色です。使用する白の量が多いほど、淡く明るいクリーム色になります。逆に、白の量を減らすと、より濃く深みのある色合いになります。
- 黄色(明るさを出す):15~20%
- 黄色はクリーム色の暖かみを引き立て、フレッシュな印象を与えます。明るいクリーム色を作る際は、レモンイエローやカドミウムイエローなどの鮮やかな黄色を使用すると効果的です。
- 赤またはオレンジ(温かみを加える):5%以下
- 赤やオレンジを少量加えることで、落ち着いた雰囲気や優しい印象を与えることができます。赤を多く加えるとピーチ系のクリーム色になり、オレンジを加えるとより温かみのある仕上がりになります。
この比率を基準に、使用する色の種類や量を微調整しながら、好みの色合いに仕上げていきましょう。
クリーム色を混ぜる比率のポイント
- 黄色を入れすぎない:黄色が多すぎるとベージュや黄色に寄るため、少しずつ足して調整しましょう。特に明るめのクリーム色を作る場合は、黄色の量を慎重に加減することが大切です。過剰に加えてしまうと、黄色が強く出すぎてしまい、柔らかさが失われることがあります。微調整しながら最適なバランスを見つけることが重要です。
- 赤やオレンジはごく少量:入れすぎるとピンクや肌色に近くなるため、慎重に加えるようにしましょう。特にオレンジを加えると、温かみのあるクリーム色に仕上がりますが、量を増やしすぎるとオレンジ色に寄りすぎてしまいます。赤の場合は、ほんの少し混ぜることで、より落ち着いたトーンにすることができます。色の変化を確認しながら、少しずつ調整していくとよいでしょう。
- 色のトーンを調整:好みに合わせて、微量のグレーや茶色を加えても自然なクリーム色になります。グレーを加えると落ち着いた色合いに、茶色を加えると温かみが増します。さらに、微量のブルーや紫を加えることで、くすみ感のあるおしゃれなクリーム色を作ることもできます。目的に応じて、異なるトーンを試してみるのもおすすめです。
白を使わずにクリーム色を作る方法
白の絵の具が手元にない場合でも、代用できる方法があります。ここでは、白を使わずにクリーム色を作る方法を紹介します。
白を使わない場合の代用色
白がない場合、次のような色を使ってクリーム色を作れます。
- 薄い黄色(レモンイエローなど)+わずかな赤
- レモンイエローにごく少量の赤を混ぜることで、温かみのある柔らかいクリーム色が作れます。黄色を多めに使うと明るめに、赤を少し増やすとオレンジがかったクリーム色になります。
- ベージュ系(薄いオーカーなど)+黄色
- 薄いオーカーをベースにすると、落ち着いたクリーム色を作ることができます。黄色を加えることで明るさを調整できるため、柔らかい印象を持たせたい場合に適しています。さらに、微量の赤を加えるとより温かみが増します。
- 黄色+水を多めに加えて薄める(透明水彩の場合)
- 透明水彩を使う場合、水を多めに加えることで白がなくてもクリーム色のような淡いトーンを表現できます。黄色を少しずつ薄めることで、淡いクリーム色から明るい色まで調整可能です。さらに、わずかな赤やオレンジを加えることで、より自然なクリーム色を作ることができます。
白がない場合は、薄い色をベースに使い、水を調整して明るさを出すとよいでしょう。
さらに、グレーや淡いベージュを少し足すことで、より深みのあるクリーム色を表現することも可能です。色の調整をしながら、自分好みのクリーム色を作る楽しみを味わいましょう。
クリーム色の色合いの調整
クリーム色は、混ぜる色の量や比率によって微妙に変化します。濃淡や彩度を調整する方法を紹介します。
濃いクリーム色にするには
濃いめのクリーム色を作るには、以下の方法を試してみましょう。
- 黄色の割合を増やす
- 黄色を多めに加えることで、より濃くしっかりとしたクリーム色を作ることができます。ただし、黄色が強くなりすぎるとベージュやオレンジに近くなってしまうため、微調整しながら適量を加えることが重要です。
- 少量の茶色やオーカーを加える
- 茶色やオーカーを加えることで、落ち着いたトーンのクリーム色になります。特にオーカーは自然な暖かみを加えるのに適しており、アンティーク風の色合いを演出するのにも便利です。少量ずつ試しながら調整するとよいでしょう。
- 赤みを強めにして温かみをプラスする
- クリーム色に赤やオレンジを加えることで、より温かみのある色合いを作ることができます。特に、赤を多めにするとピーチ系のクリーム色に、オレンジを増やすとやや黄みがかったナチュラルなクリーム色になります。赤を入れすぎるとピンクに寄ってしまうため、少量ずつ加えて慎重に調整しましょう。
彩度を調整するためには
彩度(色の鮮やかさ)を調整するには、補色をうまく使います。彩度の高い色は鮮やかで目を引く一方、落ち着いた色を作りたい場合は彩度を抑えることが重要です。
- 鮮やかさを落とす場合:少量のグレーや茶色を加えると、色の彩度が低くなり、落ち着いた雰囲気を演出できます。特に、微量の青や紫を加えると、より洗練された印象に仕上がります。
- 明るさを出す場合:黄色を増やし、白を多めに加えることで、鮮やかで明るいクリーム色を作ることができます。さらに、透明水彩の場合は水の量を調整することで、より軽やかでふんわりとした印象を持たせることが可能です。
他の色との組み合わせ
クリーム色を作る際には、他の色と組み合わせることでより幅広い色合いを作れます。ここでは、混色の基本について解説します。
三原色を使ったクリーム色の作成
白を使わずに、三原色(赤・青・黄)を利用してクリーム色を作ることも可能です。これは、基本の色のみを使って幅広いニュアンスを表現する方法の一つです。
- 黄色(イエロー)+ 赤(マゼンタ)+ 青(シアン)
- 黄色を主成分とし、赤と青を極少量加えることで、温かみのあるクリーム色を作ることができます。
- 赤の量が多すぎるとオレンジやピンク寄りの色になり、青が多すぎるとくすんだグレイッシュな色になるため、慎重に調整することが重要です。
- 微調整の際には、少しずつ色を加えていくことで、目的にあうクリーム色に近づけることができます。
- また、色の種類によって発色が異なるため、使用する絵の具のメーカーごとに発色の特徴を確認するのも大切です。
- 透明水彩の場合は、水を多めに使うことで、より柔らかく透明感のあるクリーム色を作ることができます。
- 不透明水彩やアクリル絵の具では、少量の白を加えることで発色が安定し、明るさを微調整しやすくなります。
色の作り方一覧:おすすめの比率
クリーム色を作る際の基本の配合を一覧で紹介します。どのような色のバランスにするかによって、仕上がりの印象が変わります。用途や好みに応じて、微調整をしながら目的にあうクリーム色を見つけましょう。
仕上がり | 白 | 黄色 | 赤 | 茶色 |
---|---|---|---|---|
明るいクリーム | 80% | 15% | 5% | 0% |
標準のクリーム | 70% | 20% | 5% | 5% |
落ち着いたクリーム | 60% | 20% | 5% | 10% |
おわりに
クリーム色は、白をベースに黄色と赤を加えることで簡単に作ることができます。また、白がない場合でも他の色で代用できるので、いろいろな方法を試してみてください。