絵の具で金色の作り方は?簡単な方法を解説

三原色

金色は華やかで高級感のある色ですが、普通の絵の具を混ぜるだけでは簡単に作れない色のひとつです。

本記事では、アクリル絵の具や水彩絵の具を使って金色を表現する方法を詳しく解説します。初心者でも手軽に試せる方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

金色の作り方:簡単な手法を紹介

金色を作るには、基本の色の組み合わせを理解し、適切な技法を使うことが大切です。ここでは、初心者でも手軽に試せる方法を解説します。

必要な絵の具の種類と道具

金色を作るためには、以下の絵の具や道具を準備すると便利です。

  • アクリル絵の具または水彩絵の具
  • イエロー(黄)
  • ブラウン(茶)またはオレンジ(橙)
  • ホワイト(白)
  • ブラック(黒)(微調整用)
  • メタリック系のゴールド絵の具(任意)
  • パレット、筆、水、スポンジ(必要に応じて)

三原色と色合いの基本

絵の具の混色では、三原色(赤・青・黄)を基本に考えます。金色は「黄」を基調にして、「茶」や「オレンジ」を加えることで、金属的な深みを出すことができます。

混ぜ方の基本技術

  1. ベースカラーを作る
    • イエローをメインに取り、少量のブラウンまたはオレンジを加えて深みを出します。
  2. 明るさと深みを調整
    • ホワイトを加えると明るく、ブラックを加えると渋みのあるゴールドに近づきます。
  3. メタリック感を加える
    • メタリックのゴールド絵の具を少量加えると、より本物の金色に近い仕上がりになります。

アクリル絵の具での金色作り

アクリル絵の具は発色が鮮やかで、金色の表現に適した塗料の一つです。ここでは、アクリル絵の具を使って金色を作る方法を紹介します。

アクリルの特徴と利点

アクリル絵の具は乾燥が早く、発色が鮮やかで耐久性があるため、金色を表現するのに適しています。特にメタリック系の絵の具を混ぜると、より金属的な輝きを持つ色を作ることができます。

混色の比率と手順

  1. イエローをメインに適量出す。この時、少しずつ色を出して調整しやすくするのがポイント。
  2. 少量のブラウンまたはオレンジを混ぜる。ブラウンを多めにすると渋めのゴールド、オレンジを多めにすると明るいゴールドに近づく。
  3. ホワイトを足して明るさを調整。少しずつ加えることで、均一で自然な明るさに仕上げる。
  4. 必要に応じてブラックを加えて色味を調整。ブラックはごく少量ずつ混ぜ、色が濁らないように注意。
  5. メタリックゴールドを加えて仕上げる。最後に光沢感を出したい場合は、メタリック系のゴールド絵の具を適量加え、筆のタッチを活かしながら塗る。仕上げに光沢ニスを塗ることで、より金属的な表現が可能になる。

専用の金色塗料との違い

市販の金色のアクリル絵の具は、メタリック成分が含まれているため、よりリアルな金属光沢を持っています。

しかし、混色で作る場合でも、光の当たり方や表面処理を工夫すれば、それに近い表現が可能です。

水彩絵の具を利用した金色

水彩絵の具は透明感があり、細かい色合いを表現しやすい特徴があります。水彩ならではの金色の作り方について説明します。

水彩絵の具の特徴

水彩絵の具は透明感があり、重ね塗りによって色の深みを出すことができます。特に、レイヤーを活用することで色の変化を楽しむことができ、光の当たり方によって異なる表情を作り出せます。

また、水を多めに使うことで、柔らかい金色の表現が可能です。さらに、紙の質感によって発色が変わるため、異なる紙を試すことで多様な効果を生み出すことができます。例えば、光沢のある紙を使用すればよりメタリックな雰囲気を出しやすく、マットな紙を使えば落ち着いた金色の表現ができます。

これに加えて、塩やスポンジを使ってテクスチャを加えることで、よりリアルな金属的な質感を演出することも可能です。

水彩の混色方法

  1. イエローをメインに塗る。ベースとなる色として、広い範囲に均一に塗ることで、安定した発色を得られる。
  2. 少量のブラウンやオレンジを重ねて深みを出す。影の部分や光が当たりにくい部分に重点的に色を乗せることで、より立体感が増す。
  3. ハイライト部分にホワイトを使う。光の反射が強い部分に少量加えることで、金属的な輝きを強調できる。塗る際は軽く筆を動かし、ぼかしながらなじませるのがポイント。
  4. 絵の具が乾いた後に、金色のインクやパール系の絵の具を重ねると、より金属的な輝きを表現できる。インクやパール系の絵の具を適量取り、部分的に乗せることで、よりリアルな質感が生まれる。また、スポンジや綿棒を使って軽くたたきながら塗ると、ムラのない自然な輝きを出すことができる。

発色を良くするための工夫

  • 紙の種類を選ぶ(光沢のある紙を使用するとより鮮やかに見える)。また、マット紙を使用すると落ち着いた上品な金色の表現が可能になる。紙の質感によっても発色が変わるため、目的に応じた選択が重要。
  • レイヤーを重ねて透明感を活かす。複数回重ね塗りすることで、色に奥行きを持たせ、よりリアルな金属感を演出することができる。特に、水彩の場合はグラデーションを意識して重ねると効果的。
  • 金箔やメタリックペンを加えてよりリアルな金色に近づける。金箔は部分的に貼ることで、光の反射を強調できる。また、メタリックペンやジェルペンを使って細かいハイライトを描くと、より立体的な輝きを表現しやすくなる。さらに、ラメ入りの透明絵の具を重ねることで、全体に微細な輝きを加えることも可能。

金色作りに関するよくある疑問

金色を作る際には、思いがけない失敗や疑問が出てくることがあります。ここでは、よくある質問に答えていきます。

金色を作る際の失敗例

色がくすむ → イエローにブラックを入れすぎると濁ってしまう。適量のブラウンを加えて深みを出しつつ、彩度を保つとよい。また、ブラックの代わりにダークブルーやダークブラウンを使うことで、より自然な金色に近づける。

メタリック感が足りない → パール系の絵の具やメタリックインクを活用すると、より輝きのある金色が再現できる。さらに、メタリックジェルや金粉を混ぜることで、本物の金属のような光沢を出すことが可能。

ムラができる → 水彩ならレイヤーを重ねることで自然なグラデーションを作るのがポイント。アクリルなら適度な筆圧を調整しつつ、筆の向きを変えてムラを防ぐ。また、塗る前に下地に透明なメディウムを塗っておくと、均一な発色になりやすい。

混色時の注意点

  • 色を混ぜすぎるとくすんでしまうので、少しずつ調整する。
  • メタリック系の絵の具を混ぜる際は、乾燥後の色を確認しながら進める。
  • 仕上げにニスなどを使うと、より金属感が増す。

おわりに

金色は単純な混色だけでは表現しにくいですが、工夫次第で美しく仕上げることができます。

アクリルや水彩、それぞれの特性を活かして、自分の作品に合った金色を作ってみてください。